地鶏の煮つけ<地鶏と野菜の煮込み>
郷土に伝わる由来
地鶏の煮つけは、正月や祝い事、客をもてなす時などに作るごちそうの一つであり、おなん講でも必ず作られる。
おなん講は、平素の主婦の苦労に感謝するとともに、豊作を祈る行事でもあり、11月の丑の日に行われる。
男たちは朝から、地鶏の煮つけや、子宝を願う里芋料理など伝統的献立を準備し、晴れ着を着て接待にあたる。
主婦たちは「塩気が足らん」などと大いばりして、日頃のうっぷんをはらす。
男尊女卑の国と言われた薩摩にしては、珍しい女性上位の、江戸時代から伝わるユニークな行事である。
おいしい作り方
材料・分量
(4人分)
地鶏もも肉・皮付(4㎝角切り) 200 g
だいこん(乱切り) 100 g
ごぼう(乱切り) 60 g
にんじん(乱切り) 60 g
さといも(乱切り) 100 g
板こんにゃく(乱切り) 60 g
厚揚げ(角切り) 60 g
いんげん 20 g
(A)
┌上白糖 大さじ 1 1/2
│みりん 大さじ 1/2
└日本酒 大さじ 2/3
サラダ油 大さじ 1 1/2
だし汁 600 cc
うすくちしょうゆ 大さじ 2
下ごしらえ
- だし汁を用意しておく(何のだしでもよい)。
- 板こんにゃくは塩でもんで、水洗いしてからゆでておく。
- だいこん、ごぼうはゆでておく。
- 厚揚げは油抜きしておく。
- いんげんはゆでておく。
作り方
- 鍋に油を熱し、地鶏肉、野菜の順に炒め、だし汁を入れ、野菜が煮えたら、こんにゃく、厚揚げを入れ、Aでしばらく煮て、うすくちしょうゆを入れ味付けする。
- いんげんを飾る。
出典:「伝えたい行事食」(公益社団法人 全国学校栄養士協議会)